採用ノウハウ
採用ノウハウ
2009年、リーマンショックで求人倍率は大きく減少しました。それ以降は約10年にわたり求人倍率は上昇し続け、人手不足が叫ばれていました。採用活動する上で、十分な人員確保が困難な時代がありました。
そして新型コロナウイルスが発生、企業側の採用活動は急激に減少しました。世の中から求人が減少し、その結果、採用活動をしている一部の企業に応募が集中。人を集めやすくなりました。
現状、どのようになっているでしょうか。そもそも採用活動が発生する原因はなんでしょうか。季節により採用のしやすさはあるのでしょうか。
目次
2021年7月現在、少しずつではありますが、企業側の採用活動が再開されつつあります。以下のグラフは全国の求人情報数を2019年同週比で表しています。
依然としてコロナ前の2019年に比べると求人情報数は少なくなっていますが、一部地域・職種によっては上回っている瞬間があります。全国的に緩やかに回復傾向にあると言えるでしょう。詳細は以下のサイトからもご覧いただけます。
地域経済分析システム(RESAS:リーサス)
https://v-resas.go.jp/#employments
採用活動が必要な理由とはなんでしょうか。大きく5つあると考えています。
事前に分かっている欠員であれば、計画的に動くことができます。余裕をもっての採用活動は、引継ぎの期間を設定することも可能です。新スタッフさんも安心して入社することができますね。
これは本当に困ります。よくある離職理由は人間関係、仕事が思ったのと違ったなど。突然の離職で既存スタッフは少なからず動揺し、企業側は急遽の採用活動が発生します。新スタッフが入社初日を迎え、定着・戦力化するまで、他のスタッフの心理的・肉体的負担が高まります。
離職理由・離職を防ぐについては、「なぜ、離職は起きるのか?人が辞めない会社づくり。」にも書かれていますのでご参照ください。
https://owned-media.r-4.co.jp/2021/06/15/342/
こちらは比較的計画的に採用活動することができます。地域の採用相場、人の動き、過去の応募数・採用数から、必要人員を計算し、期間・費用を算出します。必要人数次第では長期になる場合があります。
計画的に動くことができながら、集まらない・定着しない。危機的状況であると言えます。打開するための募集をしようとするが、業務多忙で考える時間がなく、今までと同じ募集をした結果、応募・採用・定着できない。スタッフ不足は提供するサービスの低下を招きます。慌てて募集をかけても同じ轍を踏むことになるため、いったん落ち着いて考えましょう。今いるスタッフのモチベーション低下を防ぐため、採用活動をしていることを伝えておく必要はあります。
季節・ブームなどで発生する募集です。短期スタッフ募集や派遣会社の協力でカバーすることができます。時給面でも考慮されるといいでしょう。(例:お歳暮・お中元、年末のお節料理の製造、バレンタインデーのチョコ売場)
求職者側の動きについて。次のグラフは「アルバイト」「転職」それぞれのワードの検索数推移です。季節により増減していることが分かります。
アルバイトは新年度のタイミングで動きます。2月~5月が動きのピークです。その後、年末にかけて緩やかに減少します。
転職は期が変わる前に動きます。4月入社を目指すために1・2月に活動、夏の賞与タイミングで秋入社に向けて5・6月に活動、冬の賞与タイミングで年明け・4月入社に向けて10・11月に活動が増加する傾向にあります。
これらを踏まえて、面接にかかる期間を2週間から1か月、教育にかかる時間を逆算をして、採用活動されることをおすすめします。
急に人材が必要になることもあるため、自社の強み・弱み(弱みを上回る自社の良さ)まで考えておくことは必要でしょうね。
日々勤務されている方々には気付かないことでも、外から見たら案外強みに感じることもあります。フラットな立ち位置で、自社を俯瞰してみることができるといいですね。(R4がその存在でありたいものです)
今後、ワクチン接種率が高まり、コロナ不安が消え、人々の動きや経済が活性化したら、採用状況はどうなるでしょうか。コロナ前のように人手不足に戻るのでしょうか。今はまだ分かりませんが、景気回復とともに人手不足は発生するためおそらく採用活動に苦戦することになると考えられます。
「慢性的不足」にならないように、対策を講じておきましょう。
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